我打麻将の研究室

WMルール (日本麻雀)

概要

日本麻雀のルールは競技団体・ネット麻雀・雀荘経営者などによって様々に分化し、不統一極まりない状態となっている。 論理的整合性という観点から、競技としての麻雀にふさわしいルールを提案する。

なお、このルールは競技として求められる性質のうち「実力の高い者が勝ちやすい」という点には重点をおかずに作られている。 一般に一発裏ドラ、槓ドラ槓裏なしで行われる「競技麻雀」は非常にマイナーな存在となっている上、表ドラの重要性が高すぎる、喰い下がりが大きすぎるなどの批判も浴びせられているからである。 ただし、このルールに対して「競技的」「博打的」のようなオプションをつけることを禁止しないよう、あえて明言されていない部分を含むものとする。

本稿の記述には様々な地域で行われている「ローカルルール」を集めた『らすかるの家』「麻雀ルール全集」を参考とし、その第64版(2008/02/02版)と章節番号を対応させておいた。 (章節名は我打麻将の恣意により多少変更してある。) なお、初めからプレイヤーの恣意によって決められるべき部分 (評価関連) はほとんどが任意としてある。

このルールには多大なる推敲の余地を認める。ブログの該当記事へコメントいただけたら幸いである。

1 点数関係

1.1 配給原点

任意。

1.2 原点

配給原点と等しいものとする。

1.3 点数清算における100点単位の処理

そのまま計算する。

1.4 点数清算単位

東南戦で、延長なし。

1.5 馬

任意。丘にあたるものもこれに含める。

1.5.1 同点の処理

順位・馬を等分する。

1.6 不聴罰符

以下の3つから任意に選択するものとする:

1.7 チップ

任意。

1.8 焼き鳥

なし。

1.9 飛び

任意。罰符はなし。

1.10 天辺

以下の2つから任意に選択するものとする:

1.11 積み棒

なし。

1.12 1清算単位終了時に残った供託点棒の扱い

トップ取り。

1.13 持ち点の申告

全自動卓の枠に表示。 そうでなく、かつ、馬がある (または順位戦である) 場合、オーラスに義務とし、また、任意の時期に他家に対して聞くことができる (聞かれたら答える義務がある)。

1.14 最終清算

任意。

2 和了得点

以下、飜数に場ゾロは含めないものとする。

以下の2つから任意に選択するものとする:

いずれにおいても平和+門前清自摸和は (20符) 2飜、七対子は (25符) 2飜とする。

2.6 役満の点数

例外なく満貫の4倍とする。

2.7 役満の複合

認めない。

2.8 役満と数え役満の複合

認めない。

2.9 複数の待ち形に取れる場合の扱い

点数が最大となるものに取る。

3 役

以下は任意に変更してよい。一発の有無は確認しなければならない。

1飜(副露消滅)役

平和、立直、一盃口、門前清自摸和

1飜役

断幺九、飜牌、海底撈月、河底撈魚、嶺上開花、搶槓

2飜(副露1飜)役

三色同順、一気通貫、混全帯幺九

2飜役

対々和、三暗刻、混老頭、三色同刻、小三元、三槓子

3飜(副露2飜)役

純全帯幺九、混一色、二盃口 (*1)

6飜(副露5飜)役

清一色

役満(副露消滅)役

四暗刻、国士無双、天和、地和

役満役

四喜和、字一色、清老頭、緑一色、大三元、四槓子

4 立直・振聴

4.1 立直宣言の時期

自摸以後打牌以前。壁牌の状態を問わない。

4.2 立直宣言の条件

手牌が門前清であること。(*2)

4.3 立直宣言の必要点数

1000点を支出してもゲームが続行されること。

4.4 振聴立直

宣言、摸和、流局のすべて可能、点和 (*3) は不可能とする。

4.6 立直後の和了牌見逃し

以後、振聴立直と同等とする。

4.7 和了不可能な立直

宣言、流局のいずれも可能とする。

4.9 立直時供託点の取得条件

和了取り。

4.11 立直宣言牌に対する点和

立直時供託点は出されないものとする。

4.12 振聴時の点和

いかなる場合も認めない。

4.13 立直後の暗槓

以下の2つから任意に選択するものとする:

5 槓・王牌

5.7 裏ドラ拒否権

認めない。

5.8 ドラ替え

行わない。

5.10 槓の連続

可能とする。

5.11 碰吃直後の槓

可能とする。(*4)

5.12 槓ができない時期

なし。(*5)

第5槓

認めない。

5.16-17 槓ドラ指標牌の有効時期

搶槓されなかった時点以降。

5.19 王牌の初期枚数

14枚。

5.20 槓と王牌の枚数の関係

槓のたびに王牌が1枚減る(海底牌が変わらない)。(*5)

5.21 嶺上牌が最後の自摸牌となった時

嶺上開花した場合に海底撈月は複合しないが、その打牌に対する点和は河底撈魚となる。

5.24 暗槓牌の点和

常に認めない。

6 縛り・後付け・聴牌

6.1-2 縛り

常に和了形1飜縛りとする。

6.3 聴牌

和了牌が手牌外部に存在するものとする。

6.3.3-4 流局時の手牌公開

常に行う。(他家が認めれば省略してもよい。)(*6)

7 罰則

任意。

8 その他

8.8 包

放銃一家包のみとする。

4.8, 5.13, 8.9-11 他家和・途中流局

一切なし。(他家和は常に頭ハネ。)

8.12-13 副露制限

制限を設けない。

8.15 連輪荘条件

荘家和了もしくは流局聴牌で連荘、流局不聴もしくは散家和了で輪荘とする。

8.15.6, 8.16 連荘選択権

以下の2つから任意に選択するものとする:

8.17 役満の和了による1清算単位の終了

認めない。

8.18 同巡の定義

自分の取牌まで。

8.18.1 同巡摸和

認める。

8.19 見せ牌

規定は設けない。

8.20-21 鳴きの可能な時期

常に可能。(*5)

8.22 和了制限

制限を設けない。

8.24-26 座位決定

ゲーム外部の要素とする。

8.27 開門

6面のダイスを2個同時に1度振った出目の合計値による。

8.28 打牌の位置

6枚切りとする。

8.29 打牌成立時期

河に触れた時点で確定(変更不可)、手が離れた時点で完了(和了/副露宣言可能)とする。

8.30 手積み

全員が17幢積むものとする。

注釈
  1. 一般的には門前清限定役であるが、通常役の副露はすべて1飜減とした。 (ただし、二盃口を一盃口と独立な門前限定1飜役と解釈すれば、現行ルールと一致させることもできる。)
  2. 聴牌/不聴を問わない。
  3. 出和了り。
  4. 一般的には不可能であるが、すべての取牌行為の直後にその他の行為がすべて可能とした。
  5. 一般的には王牌を常に14枚残し、各行為が海底付近で禁止されるが、注釈4を優先した。
  6. 一般的には不聴者に対して公開を求めないケースが多い。